iRacing Development Update – 2025/08
今回も iRacing のエグゼクティブプロデューサー、Greg Hill が最新の開発状況や、シーズン 4 または将来に予定されている新コンテンツ・新機能を伝えてくれました。
iRacing Development Update: August 2025 (iRacing.com)
iRacing Development Update – August 2025 (iRacing Forum)
以下に列挙して紹介します。ほかにも多くのプロジェクトが進行中です。
シーズン 4 登場車両とアップデート
Aston Martin Vantage EVO GT3

GT3クラスは 10台中 6台でギア比調整
INDY NXT Dallara IL-15
2L ターボ 450PS 6速 プッシュtoパスあり クラスC
Ford Mustang GT4
GT4クラスの改善
- GT4クラスフィジクス改良 IMSA Michelin Pilot Challenge シリーズ規則に近づけて重量・出力増、最高速上昇・最低速度低下=全体的なグリップ低下、タイヤウォーマー温度低下、最新タイヤモデルでドライ/ウェットタイヤを再開発、ラップタイムは 0.5~1秒向上。
- TC/ABS/ESCシステム
- ダンパー・特に縁石の衝撃や粗い路面
- エンジントルクカーブ
- ブレーキシステム(特にブレーキパッド)
- 重心・慣性・特性
- エアロファクター・特に動的なサイドフォース・ウィング角度の調整範囲・車高調整範囲
- 燃料タンクサイズ・給油速度・燃焼率(IMSA Michelin Pilot Challenge シリーズ規則に標準化)
- コースタイプ間の相対的競争力を改善するBOP
- その他のQoL向上: 燃料残量警告クリアボタン・スプリングパーチオフセットのファインチューニング・ガレージ画面のTipsとレイアウト改善
BMW M4 EVO GT3
EVOアップグレードを搭載: グラフィック&フィジクスの大幅なアップデート
ハイブリッドシステムの根本的なアップデート
- GTPとハイパーカーではICE(内燃機関)と電動モーターの出力を常に最大出力にブレンド
- Ferrari 499Pでは指定速度で電動モーターのみで走行でき、複数の出力レベルを備える
- Mercedes W12/W13ではリフレッシュと高速回生モードの追加
- LMP1ではドライバビリティを向上する大幅なリフレッシュを計画
- INDYCARではマニュアルデプロイのみで将来の登場見込み
シーズン 4 登場サーキットとアップデート
Autódromo Hermanos Rodríguez (Mexico City)
Oulton Park アップデート
NASCAR リフレッシュの残り1/3をリリースして完了へ
リフレッシュ
- Daytona International Speedway
- Circuit of the Americas (2025 NASCARレイアウトを含む)
- Watkins Glen International (2025バスストップ縁石含む)
- Chicago Street Course
- Texas Motor Speedway
再スキャン
- World Wide Technology Raceway
- Charlotte Motor Speedway (Roval部分)
- North Wilkesboro Speedway
- Sonoma Raceway
- Rockingham Speedway (パッチ提供となる可能性)
シーズン 4 機能改善
新 SIM UI で UX 改善
- ほとんどのコントロールにツールチップ
- OPTIONS画面の再設計: Driving+Replayグラフィックオプションの統合、画面右側に説明を追加
- 新しい OPTIONS 画面ではスクロール操作が増えているもののこれを補える検索機能を開発中(提供まで数か月)
- ALT + K でのレイアウトカスタマイズ可能なコントロールを容易に視覚化(表示が限定的な要素など)
- ALT + K からバーチャルミラーのサイズをドロップダウンで選択
- ブラックボックスの最小化表示と拡張表示
- F1 ブラックボックスやウィジェットにローカル時刻を表示する時計を追加
- カメラツールに入るボタンを追加(Ctrl + F12も動作)
VR: 視点追随 Foveated Rendering を追加
レンダリング
新しいレンダリングエンジンの基盤にもなる最新のテクスチャ圧縮技術で従来からパフォーマンスを大幅に向上
ローカライズ
iRacing 及び iRacing Web (UI)で専門用語を含む車両やコースの説明、アチーブメントやその他のテキストのローカライズ機能を追加(まずはスペイン語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語から)
今後/進行中の開発アップデートなど
グラフィックス
影レンダリングの進化、個別ヘッドライトリグの実現と夜間照明の向上、ダイナミックトラックとデカールの統合、DLSSプロトタイプは順調
タイヤ・フィジクス
コンポーネント間インターフェースが明確に定義されたモジュラーアーキテクチャに移行、フィジクス・サウンド・AIなどを複数コアでの分散処理へ。これによりサンプリングレートを高めて精度・レイテンシも改善できます。
キャリアモード
まだリリース時期を出せないものの、開発は順調に進行中
その他
- 新 SIM UI のリリース後はバグ修正やフィードバックの収集と調整
- SIM UI ガレージ画面の検索機能、カラーテーマ、ドライビングビューのカスタマイズ、テレメトリ関連、レース後機能、VR関連、不要UI要素の非表示化、ローカライズ機能
- NASCAR Gen 4 ドラフトモデルの再構築
- NASCAR Gen 4 AI
- オーバルリフレッシュ・フェーズ2 は当初計画を変更してより広範な再評価を開始
- ダートオーバルレースのタイヤ・コースダイナミクスとモデリング改善について開拓中
- Microsoft との機械学習 AIプロジェクトがとても順調で人間のトップドライバーのような AI ドライバーが誕生
- 数か月後により良いオーディオ体験をもたらす新しいオーディオ機能が登場する見込み
- マルチクラスのスタート改善とルールを切替可能なレースコントロール
- ダートオーバル AI は大幅に進捗中
- Adaptive AI のチューニングと追加システムの開発を継続中
- ピットストップアニメーションの追加
- フィジクスとシームレスに連動したアニメーション
- Miami International Autodrome は 2026 シーズン 1 に登場見込み
- 2026 シーズン 1/2 に向けたいくつかのコースリフレッシュが進行中
- Lucas Oil Speedway のオフロードコース Wheatland が完成見込み
- FIA Cross Car が 2026 シーズン 1 に登場見込み
- Adelaide Street Circuit は順調に進行中
- St. Petersburg 市街地コースが順調に進行中
- 北米ロードコースの再スキャンと、いくつかの新コースのスキャン旅行(欧州&中東)を準備中
- GTP, GT3, INDYCAR, NASCAR, GT4 の各クラスではさらなるアップデートと、2026 シーズン 1 にはもうひとつ重要なクラスのアップデートを計画中
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