NTM + New NW

本日早朝のtweetでお知らせしたとおり、ようやく、NTM = New Tire Modelのプレビュー版としてNationwide CoTのリリース日が 2011/06/22 に決まったようです(米国時間とすれば、日本では深夜~6/23でしょうか)。リリース日または翌日にでも、試乗会として JP meeting を開催する予定です。

iRacing Stig reviews the NTM

iRacingの秘密テストドライバー iStig によるNTMレビューが掲載されています。
http://www.iracing.com/the-iracing-stig-reviews-the-new-tire-model/

以下に抜粋して訳してみますね。

あなたがオーバルまたはロードどちらのシムレーシングをやっていようと、新タイヤモデル – まだ初期段階に過ぎないが – はゲームを変える。最初にリリースされるマシンがNASCAR Nationwide COTなので、オーバルレーシングに対して最も強力にフォーカスしているが同時に、このタイヤモデルの開発が全てのマシンに影響を与えるコア部分の変更が与える影響を抑えるために、いくつかのロードマシンでのハンドリングへも注力し続けた。

最初にNTMをテストしたのはCupカー。FFBのソリッド感が増し、直進状態と比べてステアされて負荷の掛かった前輪の様子を伺い知れる。シャーロットのT1とT2の中間でエプロンに車体を落としても突然スピンすることもなく(iRacingのマシンはエプロンや縁石などのシャープな角度のある路面で急激な動きをしていた)、思わずニヤけてしまった。

熱が磨耗に与える影響などの追加コンセプトによって、走行中のパフォーマンス変化を感じた。ショートトラックでコーナー深くへマシンを放り込めば、右前タイヤは磨耗し、発熱し、空気圧が上昇して、ハンドリングに影響する。妥協点を探してコンスタントなラップを刻めるようにマネジメントしなければならない。バックオフしてコンサバに走れば発熱と空気圧上昇は収まり、新品タイヤのようにはいかないが、リカバリーは行える。

Nationwide COTのヨーに対する許容力はかなり低い。ルースなマシンへの対処法を再学習する必要がある。スリップアングルが大きくなれば空力的サイドフォースに加えてリアタイヤの発熱も早くなる。ルースへの初期対応はスロットルのリフトとステアリング入力の減少だ。反応が遅く8-9度スリップするとスロットル操作とカウンターステアが必要になる。マシンセーブがうまくいっても、さらにリアタイヤの発熱にも対処しなければならない。シャーロットのようなスピードウェイでは、タイヤの発熱が次のコーナーでルースを引き起こすのに気づくだろう。スライドによる発熱の影響は、コンフォータブルなセットアップが重要になる。
Nationwide COTでミシガンのレースを行ったとき、いくつかのリアリティを見ることができた。適切な角度でコーナーを抜けていくマシン。バンプに乗ってスリップ/スライドするマシン。週末にTVで見るのと同じだ。新旧タイヤモデルでのリプレイを比較すれば、この大きくはないが印象的な違いを見ることができるだろう。しかしそれ以上に、トラフィックの中で複数ラインを走ることができる点にアドバンテージがあるだろう。

ロードカーにも同様に多くの改善が見られる。縁石を越えるとき、違った経験ができるだろう。以前は縁石はマシンの動きにあまりに早く作用して跳ねていた。オーバル同様、オーバードライビングは発熱と磨耗を早める。いくつかのコーナーでスライドしているとリアタイヤが耐えられなくなるので、ルースなセットアップはやはり遅くなる。

私のテストの多くはSpec Racer Fordで行った。ロードカーの旧タイヤモデルはオーバルより深刻ではない。旧タイヤモデルでは、より軽いマシンでより良くハンドリングされ、特にパワーの少ないマシンではスピードと負荷のバラエティが少なかった。しかしその違いは明確であり、特に縁石を越える際の安定性において顕著だ。新タイヤモデルは負荷に対してより敏感で、SRFのような重量配分がかなり後ろよりのマシンではトレイルブレーキングに対してより高い許容力を示す。しかしあまりにハードに走ってコーナーへ入るときに荷重を前輪に掛けすぎてターンインしてリアタイヤに負荷がかからなくなれば簡単にスピンする。出口でのパワースライドは旧タイヤモデルよりも前へ進まない。Mid-OhioのKeyhole(T4-5 = iRacingのフルコースガイドではT2)のような中心が高く周囲が低いコーナーで違いを感じられるだろう。簡単にホイールスピンさせてルースとなるが、ホイールスピンを修正してもスライドは継続して前へ進むトラクションを得る。リアの発熱によって、コーナリングさせるためにはかなり早いブレーキが必要になることもある。速く走らせるための違いをじっくり検討する必要がある。

ドライバーの視点から見て、新タイヤモデルは誰にでも異なる体験をもたらすことと思う。多くの疑問に応えられてはいないだろうが、まぁリリースされるのを待ちたまえ。これがリリースされることに対して、多くのテスターが興奮しているのは間違いない。最初にプラクティスセッションに入ったとき、大きな衝撃があるはずだ!

iStig、彼はDave KaemmerとJohn HenryとiStig自身しかその正体を知らない秘密のテストドライバー。GPLやNASCAR Racingでたくさん勝利してきたドライバーということは分かっている。何人かは、マクラーレンやフェラーリのフルタイム・シミュレータ・ドライバーとして高額のオファーを断ったと言う。World Drivers Championshipドライバーとレースを戦っているが、”keep it real”のために多くのマシンとシリーズでも戦っている。フルフェイスヘルメットとスモークバイザー、そしてまったく話さないことで秘密を守っているという。